教育パスウェイズ・ネットワーク(JEPN)として、難民・避難民学生と企業・大学との交流を促す「JEPNリユニオン・デイ」を開催
- Yuri HONDA
- 13 時間前
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2026年3月16日(月)武蔵野大学有明キャンパスにて、2025年度教育パスウェイズ・ネットワーク(Japan Education Pathways Network)学生リユニオン・デイを開催しました。当日は、難民・避難民の大学生・専門学校生および卒業生36名が全国から集まりました。あわせて、日本社会出身の大学生・高校生21名がボランティアとして参加しました。さらに、企業、大学支援団体などからも多くの参加があり、参加者は総計91名となりました。
武蔵野大学の村松副学長による開会のご挨拶で始まった第一部は、「難民・避難民学生と語るワークショップ」と題し、まずシリア・アフガニスタン・ウクライナ出身の学生が登壇して、それぞれの母国について、また日本社会へ本音で伝えたいことをテーマにパネルディスカッションを行いました。戦争下でも続く日常の生活や、「民主主義は当たり前ではない」「難民というラベルを貼ってほしくない」といったメッセージが、学生自身の言葉で語られました。これを受け、後半では参加者全員がグループに分かれ、避難民・難民学生の話に耳を傾けながら、それぞれが考えを深める機会を持つことができました。


第二部はJICAとの共催で、「キャリアトーク」と題して、日本でのキャリア形成を考えるきっかけづくりとして、様々な企業・団体と交流する場を設けました。当日は多様な分野から15の企業・団体が参加しました。冒頭では、Plus W株式会社より日本の就職活動に関する講演をいただきました。自身も避難民として日本の大学で学んだアリサ・チャパ様より、日本の就職活動の特徴やスケジュールについて、ご自身の経験をもとにお話しいただきました。講演後は企業・団体ごとにテーブルに分かれ、難民・避難民学生との交流セッションを実施しました。30分のセッションを3回行い、学生は各テーブルで、各企業の社員の方々の仕事の様子や、就職に向けて必要な準備などについて具体的な質疑応答をしたほか、関心のある企業・団体からインターンシップや就職活動関連イベントの情報を得るなど、今後の就活につながる有意義な機会を持ちました。


<参加企業一覧>
Airbnb Japan株式会社
SAPジャパン株式会社
KCJ GROUP 株式会社
Global Nexus
コングラント株式会社
株式会社資生堂
NyuuLy株式会社
パーソルクロステクノロジー株式会社
株式会社 ファーストリテイリング
ピープルポート株式会社
一般財団法人プロメテウス財団
株式会社ボーダレス・ジャパン
ラッシュジャパン合同会社
ほか1団体参加
Plus W株式会社(全体講演)
第三部は入学と卒業祝いを兼ねたレセプションが開催されました。武蔵野大学の欒 殿武(らん ひろたけ)国際センター長のご挨拶に続き、卒業生も参加した同窓会のようなアットホームな雰囲気の中、学生・卒業生同士、そして企業、大学、NGO関係者、学生・高校生等が再会と出会いを楽しむ時間となりました。今年度大学および専門学校を卒業する学生の祝賀では、学校生活を振り返るスピーチが披露され、さまざまな困難を乗り越えて卒業を迎えた15名の学生の努力を称えました。加えて、4月より新たに入学する8名の学生の紹介も行われました。会の終わりには、武蔵野大学大学院を昨年卒業したリリアさんが、ウクライナと日本の楽曲を歌い、参加者も一緒に口ずさんだり手を振ったりし、会場で一体感が生まれました。
JEPNでは、今後も、難民・避難民の学生、日社会出身本の学生、大学、企業関係者等が相互につながり、本音で語り合える場をつくることで、日本の高等教育機関での難民・避難民の学生の受け入れを広げていけるよう取り組んでいきます。



参加者のコメント
<難民・避難民の学生から>
・特に関東圏外に住む人々にとって、パスウェイズを支えるメンターのような方や友人たちに会える絶好の機会となりました。このようなイベントが毎年開催されるのは嬉しいことです。
・イベント全体としては非常に勉強になり、他の学生たちと交流する絶好の機会となりました
・自分の興味にぴったりの、とても魅力的な企業とマッチングできました。そんな企業があるとは知りませんでしたが、とてもよい話ができ、入社を検討したいと思いました。単なる企業プレゼンテーションではなく、こうした対話形式の方が、実際の面接のような感覚がして良いと思いました。
・多くの人と話をして、将来のための人脈を築けるよう、インターンシップや無料参加できるイベントの機会をいくつも提供してもらいました。
・母国のニュースを見て、いくつかの辛い記憶がよみがえりましたが、それによって、祖国とシリア国民のより明るい未来を目指して努力するという決意がさらに強まりました。また、アフガニスタンとウクライナの文化について、より深く学ぶ機会にも恵まれました。
<日本の学生・高校生から>
・みんな、サークルのことや研究について生き生きと語るのを見て、難民というベールの下に隠された切実な個人の物語が浮かび上がってきました。「難民」という色眼鏡で見る事で、このかけがえのない一人一の物語をなかった事にする事になるんだなと感じました。
・当事者に直接自分のした体験を話してもらえる機会は滅多にないので、生の声を伺えてよかった。私が今回学んだこととして大きいのは、避難当時の様子や辛かったことを思い出させたくないという思いが先走ってしまって、核心となる部分を聞き出せていないことが現状として多いのではないかということ。日本人の文化としてなのか、遠慮という言葉があるように他人の気持ちを慮る習性があるのは日本人の大きな特徴と言ってもいいかもしれない。今回グループワークで一緒に話したシリアの方はそのような日本人の特徴について語っていた。
・難民・避難民のみなさんの夢や将来に対する希望についてお聞きすることができました。率直な意見として、難民・避難民の学生の皆さんも、私たち現役大学生が持っている悩みも似ている点が多いと感じました。働く時間や、必要なスキル、そこで自分はどのように貢献できるかなど、私自身も考えたことのある疑問がたくさんありました。ただ、今回参加されたみなさんはとても日本語が上手でしたが、やはり日本語で働くことへの心配は必ずあり、宗教への理解はあるのかなどといった、日本に住む日本人からは生まれにくい不安や疑問もあることも知ることができました。必ずしも私たち日本人大学生と同じとは言い切れませんが、どこか似たところも見つけられて、少し私たちと近い存在に感じることができました。
・学生の方々とのネットワーキングの機会になっただけでなく、NPO・企業様とも話すことができた。レセプションの時間では、立場関係なく参加者全員がフラットに話すことができたように思う。




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